私は鳥籠で飼うための少女を探していました。 腕は折れるように細く、肌は透けるように白く。 朝の光を浴びているうちに、ふっと消えてしまいそうな儚げな少女。 そんな少女に出会ったら、私はきっと彼女を連れて帰るでしょう。 いつ少女を連れて帰ってもいいように、鳥籠はいつも清潔に保っていました。 白い支柱は毎日磨いておりましたし、誰も横たわらなくても、ベッドのシーツは日毎に変えました。 クーロゼットの中には白いリネンのワンピース。猫足のテーブルの上には洒落たティ−セット。 鳥籠の中にあるという点を除けば、鳥籠は少女のための理想的な部屋でした。 私は鳥籠の手入れをするとき以外に、できる限り鳥籠に入らないように気をつけていました。 その代わり、鳥籠の外でうずくまって、少女の幻影を見ていました。 鳥籠の中、少女は美しく微笑みます。 時には歌い、時には踊り、時には私に向かって、かわいらしく餌をねだったりするのでした。 幻想の少女は私を傷つけません。私を攻撃しません。私を否定しません。 いつくしむような、いとおしむような、優しい瞳で私を見つめます。 友人も家族もいない私にとって、これだけが生きる楽しみでした。 |